今日のオペ(静脈内鎮静法)

 今日のオペをさせて頂いた方は、こわがりさんでした。普通、恐がりの方はインプラントの手術などとてもできません。ところが、全身管理のもとで歯科麻酔の専門医による、静脈内鎮静法を応用すれば、眠った状態で手術ができます。専用の器具も必要ですが、この方法を使うと恐がりの方でも、安心して治療が受けられます。
 静脈路を確保することで、抗生物質や止血剤、さらに鎮痛剤も投与できますので、色々な面で有効です。以前の麻酔薬や効きすぎて、さめるのが遅かったのですが、最近の薬は注入しているときだけしか効かないので、さめるのも早いのが特徴です。でも、念のために、その日は車の運転はしない方が良いと思います。
 今日のオペは、歯科麻酔の指導医のN先生(九州歯科大学元教授)と歯科麻酔専門医のA先生にお願いしました。実は、N先生は九州歯科大学退官後、この静脈内鎮静法で歯科医院をサポートするグループを作り、インプラントの手術などの際に出張で、麻酔をかけて頂けるのです。
 オペの内容は、約1年前に埋入したインプラントの二次オペと、新たに1本のインプラントを埋入する手術でした。二つの手術を同時に行なった訳です。細かいことを言うと、歯肉の剥離の方法の異なるので、複雑な手術になりましたが、予定どおり上手くいきました。アシスタントとの連携を手際が良いとN元教授にお褒めの言葉をいただきました。日頃、何気なく当たり前のように手術をしていますが、新ためて考えてみると、長年一緒にオペをしてきたアシスタントの歯科衛生士がいてくれてありがたいものです。自分をサポートしてくれるスタッフや歯科麻酔の先生方に感謝します。