今日のオペ(サイナスリフトの難症例)

 本日、以前当院でインプラントの治療をさせて頂いた方が来られ、前歯が割れていました。その歯は抜歯しなければならないとうい状況でした。たまたま、その日、インプラントの手術の準備をしていましたので、直ちにオペ室にて抜歯とインプラント埋入を同時におこないました。つまり、抜歯するかわりに新しい歯を入れた感じです。
 この方は、インプラントを以前当院で経験されたいましたので、話がスムーズに行きましたが、通常は改めてオペの日程を決めます。この事例でわかることは、インプラントに治療は症例によっては比較的簡単に治療ができるのです。
 その一方、難しいオペもあります。本日行なったオペがまさに難しい症例でした。下顎に2本のインプラントを埋入しまして、その後、上顎の臼歯部に骨を移植しました。上顎の骨が少ないので移植したのですが、上顎洞の中に膿がたまっていました。通常はこのような場合には骨移植はできないのですが、当院では、上顎洞内にたまった不良な膿を抜き取ってから、粘膜を押しあげて骨移植を行ないます。今日もそのような手術を実施しました。言ってみれば、耳鼻科の手術も同時に行なったようなものです。
 手術の際、削った骨の中から出血が多くありました。骨の中に大きめの血管があったようです。止血処置が上手くいって完全に止血できましたが、20分くらい余分に時間がかかりました。細かいことを言えば、上顎洞の骨の形が複雑で粘膜を破りそうになりましたが、小さめの器具で丁寧に剥離することができましたので、粘膜を破らずにすみました。前回の手術で思いついた器具の修正をしていたのが功をそうしました。予定どおり、上手く手術ができたことに感謝します。慌てずに適切なアシスタントをしてくれた歯科衛生士に感謝。