二酸化炭素温暖化説の崩壊

 二酸化炭素地球温暖化の原因である。という主張が近年強くなり、地球温暖化の原因が二酸化炭素が大気中で多くなったことであることが国際政治の中で議論され、二酸化炭素を排出した場合の罰則規定まで取りざたされている。がしかし、広瀬隆著の<二酸化炭素温暖化説の崩壊>という本を読んでみると、この説が本当に正しいのか疑問であることがわかった。
 そもそも、地球の温度は45億年の歴史の中で10万年のサイクルで温度が上がったり下がったりしているらしい。石炭や石油などの化石燃料を燃やすことで排出される二酸化炭素が増え出した80年前以前にも、現在よりも温度の高い時期があったそうだ。地球の温度に最も大きな影響を与えるのは、太陽だそうだ。地球は太陽の周りを一年で一回転しているだが、この軌道が実は正円ではないのだそうだ。この軌道は実は楕円で、しかも楕円の長軸は10万年の周期で長くなったり短くなったりするのだそうだ。太陽との関係や、地球そのものの地軸の傾斜角度の変化などのも影響されて地球の温度は変化するのである。
 大きな地球規模の温度変化のサイクルで言うと、現在はむしろ温度は下がっているのではないかというのが、地球物理学者の見解らしい。しかし、最近の異常気象、特に夏の高温はどういうことだろうか。主な原因はヒートアイランド現象ではないかということである。そして、注目しなければならないことは、地球の温度をどこで計測しているかという問題である。つまり、都市部で観測している場合が多いのではないかというのである。地球上の都市生活地域は夜も電気で暖められているので、温度全体が上がっているのでないか。人が生活していない地域の温度を経年的に観測する必要性を説いている。
 二酸化炭素の排出が地球温暖化の原因と決めつけられてしまし、地球の環境破壊の代名詞になっているのではないでしょうか。二酸化炭素の量は確かに増えているのですが、これが地球の温度上昇の原因だとするのは無理が有るのが真実らしい。地球の環境破壊は至る所で行なわれているのは事実である。有害物質の排出で大気汚染が進み、熱帯雨林の現象で地球上の植物の量は減っていると思う。その結果、二酸化炭素の消費が減っていることも事実だと思う。地球の環境汚染イコール二酸化炭素の増加という論理は間違いで、地球の環境汚染につながる行為の解明を個々にもっとすすめるべきだと思う。各政党が二酸化炭素の排出に政治家が絡んできているが、本当に必要なことなのか、もっと議論を尽くす必要が有りそうだ。

二酸化炭素温暖化説の崩壊 (集英社新書)

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