Teeth in an hour(1時間インプラント)

 インプラントの分野で、今一番の話題は、1時間でインプラント手術と最終補綴物を装着できるという方法である。一時間で出来るので、One hour teeth(ワンナワティース)とか、Teeth in an hour(ティースイナワー)というチャッチフレーズでアメリカでは呼ばれている。手術後約1時間で歯のない所に歯が入るのだから、患者としては治療回数も少なくてすむし、治療時間も短いので非常に魅力的な方法である。この方法が最初に紹介されたのは約2年前である。このときCT撮影して、コンピュータでシュミレーションする為のパソコンとソフトをアメリカで購入し、CT撮影の方法や、手術法をじっくり検討してまいりました。最終補綴物を削り込みのチタンで作製する方法も150例ぐらいの実績が出来ました。インプラントの埋入直後に仮の歯を装着する方法も実績を重ねてそのノウハウもわかりました。このような準備をすすめてきた結果、今回やっと手術直後に最終補綴物まで装着可能な術式が当院でも出来るようになりました。
 手術前の準備や技工物をスウェーデンに発注したりと手間がかかる行程がありますし、実際の手術は厳格さが要求されるきわめて困難な手術になりますが、患者様の負担を考えますと、やりがいのある術式だと思います。実は先日大阪でノーベルバイオケア社のワールドツアーという学会がありまして、私が解説をさせていただいた手術が実はこの手術でした。ドイツの先生にライブオペをしていただいたのですが、非常に丁寧なすばらしい手術でした。手術直後に最終補綴物が装着されました。術式は決して簡単ではありませんが、正確な手術が出来ればうまく行くのです。私の医院もこの方法を今後積極的に取り組みたいと思っています。御期待下さい。