病と病気の違い

 病とは身体の一部が健康でない状態になることである。病気とは、身体の一部の不健康を自分自身全体が病だと認識し気に病むことである。肉体は時としてハードな使用に耐えかねて障害を来すことが十分考えられる。精神についても肉体と同様である。このとき、自分の人間の体の一部が病におかされてりることになる。このとき普通の人は、自分が病気だと思うのである。ところが実際は、体の一部が病におかされているだけで、自分のいう人間が病気になっているのではない。自分の体が自分という人間と一体化しているように感ずるのが普通だが、よく考えてみると、自分という人間は、自分の体とは違うのである。疲れた肉体や精神の疲れを感じた時に、自分の体を客観的に見て対処出来れば病がひどくなる前に対処出来るし、病に打ち勝つこともできる。身体の一部が不健康になった時に、自分自身の心までも不健康にしてはならない。体のどこかが病になった時に、<ああ、自分の頭の奥が痛くなっているのだな。>と客観的に自分の体のことをとらえることが出来れば心までやむことはない。
 癌の治療においても。まず、自分の体の一部が癌になったが、この癌を少しずつ正常な細胞に戻していこうとまず心の中でしっかり思わなければならない。アーもうダメだ思うと、病を治す自分自身の力が無くなるのである。人生の出来事や仕事の面でも同じで、うまく行かないなあと悲観的になればなるほど、運命が悪くなる。どんなに状況が厳しくても、心は前向きに明るく生きていくことが必要なのですね。つまり、自分という人間を本物にし、何があっても動じないような強い心を持たなければならないのです。