インプラント研修会

Inoue_Hideto2007-04-15

 昨日と今日、インプラントのベイシックコースを当院で開催しました。遠方から熱心な先生方にお集りいただきました。今回は50歳代の先生方ばかりでしたので、気軽に同世代の共通の話題で盛り上がることができました。今までも自分でしっかりとした治療をされて来られている先生にも関わらず、新しいことに挑戦しようという意欲のある方ばかりで有意義な研修になりました。これから、インプラントの治療を始めようと思ってあられる先生方に伝えたいことは、やはり基本的な考え方になります。細かい術式だけを教えても、応用がきかなければ役に立ちません。実践で使えるコンセプトをノウハウを伝えることができれば良いのですが、その伝え方についてはなかなか思うようにはいきません。
 このような講習会を実施して、一体どれだけ儲かるの、という質問をたまにされます。考えてみると金銭的な儲けはありません。準備に時間をとられ、従業員に休日出勤をさせてまで、なぜこのような講習会をするのでしょうか。答えは、頼まれたからです。インプラント治療の方法を自分は過去において、様々な経験をすることによってそのノウハウを身につけることができました。この方法を他の人に教えることにより、他の人もこの治療を身につけることができます。それで自分の仕事が減って経営的に苦しくなるのでしょうか。自分一人で治療できる患者様の数なんて、一握りにすぎません。それよりも、自分の考えを理解してくれる仲間を増やした方が、仕事のレベルや知識は増えます。これは、金銭を得ることによる満足感とは異なるものです。私が今までに身につけてきた方法を他の先生に伝えることにより、より多くの患者様がこのような治療を受けることができます。永遠にこの命がある訳ではないので、元気なうちに自分の知識やテクニックを他の誰かに伝えておかなければならないという認識があるからこそ、このよいうな研修を実施しているのです。
 でも、自分の考えを聞いてくれる人がいることはありがたいことです。そして、自分の話に同調してくれる人がいると益々嬉しくなります。