伝承の会

　日本の伝統文化の代表はなんといっても着物である。最近は結構着物ブームで若い人たちの間でも着物に興味を持つ人が増えつつあるようだ。ところが、古い時代からの流通経路のしきたり意識が強い業界なので、職人が丹精込めて作り上げた着物は、いくつかの仲介業者を通すことにより末端価格が非常に高くなっている。このような理由で、一般の方に販売されている着物は大量生産された着物にならざるを得ない。その一方、バブルがはじけてから、高価な着物がどんどん売れる状況ではなくなってきたので、京都の着物職人たちは、いい物を作って販売したくてもななか仕事がしにくくなっているそうだ。
　そこで、京都の手描友禅、西陣織の着物を作っている職人たちが、仲間同士で＜伝承の会＞という会を立ち上げ、職人の技をこらした本物の着物の販売を流通を通さずに直接販売することにより、比較的手軽な価格で、美術品ともいえる手作りのすばらしい着物を提供しようとがんばっているのである。実は、今日、この会の東京での展示会に行ってきたのです。手作りの手描き友禅がたくさん展示されていました。全ての品物が偽ものではなく本物で、直販なので驚くほど安いのです。インターネット上では詐欺商品が多く掲載されている可能性がありますので注意が必要です。実際に見ていただくと実感していただけると思います。京都の着物職人の心意気を強く感じました。本当に良い物を作り、そしてその着物をいろんな人に着てもらいたいという彼らの気持ちが伝わってきますし、やはり本物には迫力がありました。本物の良さが理解できる人で、比較的安価で着物を購入したいと思っている人には本当におすすめです。本物の日本文化のすばらしさに直接触れてみたい人は、＜伝承の会http://www.denshoh.co.jp＞をのぞいて見てください。