介護保険

Inoue_Hideto2007-02-21

 今日は、介護保険の認定審査会でした。毎月、2回ほどあります。もうかれこれ、8年ぐらいしているのではないでしょうか。北九州市介護保険の制度は比較的健全で、処理の仕方もきちんとしています。ただ、この制度は10年ほど前に家族への介護の負担を軽減する目的で構築されましたが、最初から様々な矛盾が指摘されていました。その当時、医療保険の制度が財政的に破綻することが懸念され、介護に関わる部分を税金でまかなうべきではないかということを官僚たちが言い出し、国民的人気の高かった細川護煕総理が真夜中に<福祉税>なるものをぶち上げたが、国民的な猛反発をくらい、結果的に細川総理は失脚し、この福祉目的税介護保険という制度にすり変わってしまった。この制度、保険とはうたっているが、限りなく税金に近い仕組みになっている。つまり、医療保険の保険料から天引きして保険料は徴収されるし、40歳になったら自動的に保険料を払わなければならない。また、年金生活者からは、この年金から天引きされるのである。しかも、保険料は各自治体の中で自由に変えられるのである。高齢者が多い自治体ならば、当然保険料が高くなるのである。
 この制度が発足したとき、多くの事業者がこの制度を当て込み事業拡大をしたが、儲けようとする事業者が必要以上に介護サービスをするものだから、認定審査の基準が厳しくなってきた。ほんとに必要な介護サービスを適切に実行することができればよいのだが、この介護という行為を全て保険の制度の中だけで賄おうとすると、財源が破綻することは目に見えている。介護というテーマ。以前は家族が行っていた。そして今は業者が行うようになった。本来、家族と事業者と、社会ボランティアの三者が共同で行うべきことだと思う。この制度の本質的な改良を期待したい。