Teeth in hour

 Teeth in hourとは、一時間でインプラントの手術直後に歯が入るという治療法のことである。この方法は、前もってCTを撮影しておき、パソコン上でインプラントのシュミレーションを行ない、手術用の装置を作成します。さらにこの装置を利用して、最終的な補綴物をチタンの削りだし法で作成し、手術時にこの補綴物を装着するという方法です。
 あらかじめ決められた位置にインプラントを埋入し、作成しておいた補綴物を装着するという治療法ですから、わずかな誤差があっても適合しません。ですから、一般的には、最終補綴物ではなく、暫間的な補綴物を作っておいて装着する場合が多いのです。しかし、より理想的なのはこの方法です。理想を求め続けていると、困難だけれどもこの方法に魅力を感じるのであります。
 実際、この方法を3年程前から実施しています。手術が上手くいって適合よく最終補綴物が装着できた時は術者もアシスタントも感動します。シャンペンで乾杯したくなります。不謹慎ですが、オペ室にて患者様とオペに関わったスタッフで乾杯したことが数回あります。
 直近で行なった症例で、5本のうちの1本が適合が悪くネジがしまりませんでした。残りの4本のインプラントはしっかりネジが締まりましたので、補綴物の装着は無事にできましたが、自分としては悔しい思いをしました。不適合が発生した原因を検証してみると、手術用の装置に少し問題があることに気づきました。今後の課題だと痛感しました。その後、締まりの悪かったネジの部分の補綴物の内面を少し削ってもう一度ネジを締めてみると、見事にしっかり締まりました。これで、自分の気持ちはすっきりしました。手術の準備段階でのチェックの甘さと手術中の骨の硬さの確認不足がこのような結果を生んだのだと、多いに反省しています。
 患者様には迷惑をおかけしました。がしかし、冷静に状況を確認することでリカバリーができたことに感謝します。新しい治療法を最初に行なう場合には多くの困難を伴いますが、実施することでしか知り得ないノウハウも習得することができます。今後もこの方法のノウハウを突き詰めて、どのような状況であってもこの方法が上手くいくような治療法を確立したいと考えています。神様、どうかお力をお貸し下さい。

ノーベルバイオケア社のホームページより転写

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