政権交代で総理交代

 民主党が政権を獲得したのは、8ヶ月前の民意であった。民主党の政治家へ従来型の政治の変革をも求めていたのである。その国民の気持ちは今も変わらないと思う。鳩山氏の場合、政権交代という大きな変革を自分の解釈でしていた節がある。そもそも、普天間の問題は前政権がアメリカと決めたことなのだから、専門家は皆そのままの方針で行なうべきだと言っていた。つまり、彼はその筋の専門家の意見を詳しく聴いてなかった可能性がある。現在の政治は様々な専門的な分野においての知識や判断が必要である。政治家としての経験でその全ての領域の専門知識を得ることは不可能である。つまり、色々な分野の専門家のブレーンを側近においておかなければとても対処できない。官僚の頭脳をブレーンにしきれなかったことが敗因だと思う。
 翻って歯科医療の分野に目をむけてみると、これもやはり専門分野に分かれていて、全ての分野を一人で治療することはに無理がある。つまり、インプラントの場合、外科手術の専門知識もいるし、歯を作る(補綴)分野の専門知識もいる。少ない数の診療しかしない場合には、まだ可能かもしれないが、数多くの仕事をこなさなければならなくなると、複数の専門分野のスタッフがいたほうが仕事がしやすい。
 日本という巨大企業を動かす場合には、その仕組みを変えることは非常に困難を要することはわかっているのだから、もっと時間をかけて、まず仕組みの改革に取り組むべきだった。新しい、菅総理には、具体的な目先の改革は後回しでも良いので、日本という国の方向を変えやすいようなシステムの仕組みを変えることからはじめて頂きたい。