プロのセールスマン

 歯科医療に従事してから約28年になるが、歯科医療が接客業であることに気づいたのは17年程前である。それ以来、様々なセールスマンの人と知り合いになった。つまり、自分にセールスしてくる人に対面し、どのようにものを売ろうとするのかを観察してきた。そのアプローチの仕方がスマートで好感がもて、自分をその気にさせてくれた人に対しては、その商品を購入するようにしている。良く考えてみるとそれほど必要性の高いものではなくても、購入するのである。これは、自分にすばらしいセールスの方法を教えてくれたその人にい対する自分なりの謝礼なのです。
 あるときは、してやられた。と感じることもあるけれども、決して購入したことを後悔するのではなく、なぜかすがすがしい気持ちでいられるのである
。つまり、こちらとしてはそのセールスマンと今後つきあっていたいという人から商品を購入しているのです。実際、できるセールスマンは、購入後のサービスも良く、トラブルに対しても迅速に対応してくれるのです。今まで、特に印象に残っているセールスマンは、SMIの販売をしていたY氏、保険のセールスのK氏、ソニーのセレブレイトを販売していたX氏、最近ではサージカムを販売しているO氏などである。彼らのものを売るときのスタンスは今の自分に大きな影響を与えてくれた。共通して言えることは、その商品のことを良く知り、その商品に対する思い入れが非常に強いことである。
 歯科医療の本質は専門的な治療にあることは間違いないが、治療の内容に自己陶酔して患者の気持ちを軽視してマニアックな治療をすすめてしまう先生も結構いるようだ。患者様が本当に望んでいることを実施できれば、満足感も持っていただけると思う。自分も、徹底的に歯のセールスマンになろうと思う。