浦島太郎

 たったの6日間アメリカへ行ってきただけで、浦島太郎なんてちょっと大げさかもしれませんが、歯科医療の業界では、日本と欧米の諸国では違いがありすぎます。その問題の根源は日本の歯科医療の制度に問題があるのですが、このままの制度が継続すれば間違いなくこの国は浦島太郎状態になるでしょう。具体的にいいますと、新しいタイプのインプラントが発表されても、日本の厚生労働省の認可が二年以上遅れているのです。日本からアメリカなどにたびたび出向いている先生方はそのことを良く知っていますので、海外で購入してその最新のインプラントを実際に使っています。私もその一人ですが、その新しい方法を知ってしまうと、もう古い方法には普通もでれません。つまり、海外にインプラントの買い出しに行かなければならなくなるのです。
 このような状況が続きますと、日本の歯科医療の内容が海外に遅れてしまうのです。日本の先生方が下手なのではけっしてありません。最新の方法が日本で出来ないだけなのです。制度への不満を言うばかりでは進歩はありませんので、自分の歯科医院では世界の最新の方法で治療に取り組むのだという強い思いが必要ですね。そのために何とか海外からその商品を取り寄せる方法を考えている訳です。