フォークソング

 今、KBCのラジオのすべての番組でフォークソングの特集をしているという。おそらく日本では、30年ほど前に始まった新しいタイプの歌である。その当時、レコード会社が曲を作り、歌手が歌うというスタイルのいわゆる歌謡曲がテレビやラジオで流れるのが当たり前だった時代に、若者が自分で曲を作り自分で歌うというスタイルを始めたのだと思う。それがいわゆるフォークソングと呼ばれるものだと思う。フォークソングには、メッセイジソングとラブソングとがあるらしい。私の中でのフォークソングとは、完全にメッセージソングである。商業ベースで作られた歌ではなく、歌い手の思いを直接歌に表現しているものが思い浮かぶ。
 例えば、吉田拓郎泉谷しげる井上陽水かぐや姫などが思い浮かぶ。その頃の建前ばかりを気にする風潮の中で、歌い手独自に主張に共感をし、自分の人生に大きな影響を及ぼした曲もたくさんある。その頃の歌が実は、懐メロになっているのである。その頃の流れが今も続いて、現在、活躍している歌手たちにも大きな影響を与えていると思う。昨年あたり、70年代の曲を集めたCDを購入して、家でも車の中でも、手術中にもよく聞いていた。今聞いても懐かしいだけではなく、共感を持てる曲が多い。むしろ、その頃感じた思いとは違うとらえかたをして新鮮な曲もある。その頃は受験勉強に明け暮れていたために、あまり聞いた覚えのない曲もあり、懐かしいというよりは今もっと聞きたいものもある。ジャンルを超えて、いいものはいいという感性を大事にしたい自分としてはそれで良いと思っている。