今日のオペno4

Inoue_Hideto2007-01-31

 昨日の朝日新聞(column@asahi.com)に米国の元副大統領ゴア氏の記事が掲載されました。彼の信念を貫く姿をとおして政治家が信念を貫くことの重要性について書かれていました。私も歯科医師としての信念を貫くことの重要性を再認識しました。時間に追われるとつい妥協してしまいそうになりますが、手を抜いて作業すると(特に手術など)結果が良くありません。自分に謙虚になって丁寧な仕事を妥協せず実行しようと思う。診療に対する自分の方針や姿勢は、たとえ時代が変化しようが健康保険の制度が変化しようが変わるべきではない。歯科医療に対する自分の信念を貫くぞー。(結構今も貫いてきたかな?)
 昨日は3件のオペをしました。そのうちの一つは、上顎に1本のインプラントを埋入し、同時に上顎洞の中に骨移植を行いました。この方法は骨の量が足りなくてインプラントの埋入ができないような場合に、洞の粘膜を上に挙げて粘膜と骨の間に自分の骨や骨を作る材料を入れて骨を増やす方法である。この方法はサイナスリフトと呼ばれ、現在では広く応用されています。私がこの方法を最初に見学したのは、今から約15年ほど前になります。私の師匠である浦和の波多野先生のオペ室で、スウェーデンのクリスターソン先生から習いました。その当時は、一般的な歯科医院で行うような術式ではないと思いましたが、当院でも約100例の実績があるくらい一般的な方法になってきました。時代の変化とは驚嘆に値しますね。昨日の患者様は皆さん予想外に骨が固くて作業はやりやすかったので、安心しました。皆さん、栄養補給には十分配慮して下さっていることに感謝します。